犬の去勢手術

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犬の去勢手術

【犬の去勢手術とは… 】
去勢手術とは、全身麻酔をかけて行う精巣の外科的処置で「睾丸摘出術」を指します。お腹は開かず、精巣だけを取り出す手術になります。
オスは、小型犬で生後約７ヶ月から、大型犬では１歳頃から性成熟に達します。
性成熟が始まると男性ホルモンにより縄張り意識が芽生えるため、マーキング行動をします。わかりやすいのは足を上げておしっこするようになるという変化です。
またこの頃になると、乳歯が抜けて永久歯に生え変わり体自体も成熟し始めるため、この時期に手術を行うことが推奨されています。

【去勢手術のメリット】
オスの生殖器に関連する病気は高齢で起こるものが多いですが、去勢手術によりこれらの病気の予防効果が期待できます。
例えば、「精巣腫瘍」など睾丸の病気の心配はなくなり、「前立腺肥大」や「肛門周囲腺腫」や「会陰ヘルニア」など、男性ホルモンに影響される疾患を予防できます。
また、発情によるストレスをなくすことができます。
成熟のはじまりのタイミングで手術をすれば、ホルモンの分泌が抑えられてマーキング行動は収まることが多いです。
ところが、この時期を逃しマーキングが習慣化してしまうと、手術をしても収まらない可能性があるので注意が必要です。
そして交尾欲や他の犬に対する攻撃性、縄張り本能などさまざまなストレスが、去勢手術をすることで予防することができます。

【去勢手術のデメリット】
去勢手術は全身麻酔をかけて行うため、一定のリスクはあります。麻酔前検査を行ったうえで実施可能と判断した場合のみ実施します。
また、去勢手術後は、ホルモンの影響で手術前よりも食欲の増進や代謝エネルギー量の減少が見られ、太りやすい傾向があります。
手術後は、食事の量を調節したり低カロリーのフードに変えることや、適度な運動を続けたりすることでそのリスクを軽減させることが望ましいです。
そして、手術を行ったら絶対に繁殖することはできません。どうしてもこの子の子孫を残したい、という場合にはよく検討し、計画的に進めましょう。